瞳の奥をのぞかせて
移動
私は弥薇ホールディングスに入社して二年たつ22歳。
専門学校を卒業してこの憧れの弥薇ホールディングスの秘書局に配属された。
仕事も楽しくて充実していた。そんなある日会長に呼ばれた。

「大城君君は明日から商品開発局に移動だ。」

えっ!私が商品開発局に移動!?
商品開発局とは弥薇ホールディングス次期後継者の弥薇遥揮(ミヤビハルキ)さんが局長を務める部署だ。とても厳しい弥薇局長だがとても整った容姿をしており身長は185cm白い肌に切れ長の目は青い瞳で黒い縁の眼鏡をかけていていつもきっちりとスーツを着こなす28歳の超イケメン……らしい。

私は一度も会ったことないけど高校時代からの親友咲揮(サキ)が商品開発局で働いている。


「君は遥揮に会ったことあるかい?」

「次期会長ですか?ありません。」

「丁度いい。今呼ぼう。」



‐‐‐‐‐‐‐‐

「何でしょうか?会長。」

「固いなぁ遥揮。」

「……何だよ親父。」

「彼女には明日から商品開発局に移動してもらった。お前の局今月から産休に入った人がいただろう。それに入社二年目なのに局に馴染めずにいる咲揮には親友の彼女がいた方がやりやすいだろう?」

「そうだな。兄としてでなくても咲揮は可哀想にみえるな。あれは。」

えっ!?兄!!

「あの……咲揮とはどのような関係でしょうか?」

「ああ。咲揮は我が弥薇家の長女であり遥揮の妹。私の娘だ。」

娘!?

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