瞳の奥をのぞかせて
私はこの部署では新人なので局長直々に教えてくれることになった。
「まぁ覚えることたくさんあるけど一緒に頑張っていこうか。」
「はい!」
「商品開発だからアイデアとか大変かもしれないけど」
「私美術とか図工とか得意ですよ。」
「じゃあアイデアは沸くね」
「まぁそれを上手く形に出きるか不安なんですけどね。」
「大丈夫だよ。少しづつ馴れていこうか。」
弥薇局長は噂に聞くイメージとは全然違っていた。
もっと全てにおいて怖いオーラがあると秘書局の同僚が言っていた気がする。
でも咲揮のお兄ちゃんだもん。優しいんだ!
お昼休みは忙しくて咲揮と一緒にコンビニのおにぎりを食べて居ると
「咲揮。俺のは?」
「遥ちゃんのなんかあるわけないでしょ。」
「はぁ?普通なら兄貴の分も買ってやろうとか思わねぇわけ?」
「思わないから買って来なかったんですけど。」
「お前に期待した俺がバカだったわ。」
「やっとわかったの?」
「あっ!!弥薇局長良かったら私のやつ食べますか?」
「いや!大城さんのをもらうのは悪いから買ってくるよ。」
弥薇局長は笑って何人かの男性社員と社食に向かって歩いて行った。