瞳の奥をのぞかせて
ミーティング
私達は楽しくランチを過ごした後にいよいよミーティングの時間を迎える事になった。
「今回は結婚指輪をデザインしてもらった。今回は鈴本と徳川と咲揮と男は三神と藤原と神谷だな。」
結城「誰から行く?」
「咲揮からでいいだろう?」
「はい!私が考えてきたのはこれです。」
「……男性がずっとつけているには派手なデザインだな。会社にはつけていけない。しかもシンプルな形が好きな女性だったら二人でアウトだな。若いうちなら許せる範囲だが年を重ねるにつれこれじゃすこし抵抗がある。でも今の流行りを汲み取ったのはよかったと思うよ。」
言い方は厳しいけどすっと耳に入ってくるこの人に褒められると自分がやって来たことは間違っていないと思える気がした。
いつの間にかミーティングは終わっていた。
「由吏!」
「咲揮!大丈夫?落ち込んでない?」
「なんで?」
「だってボロクソに言われてたじゃん。」
「あ~慣れっこだから。遥ちゃんは私の事嫌いなんだよ。」
「なんで?そんなことないよ!」
「あるんだ……」
そう言った時の咲揮はとても寂しそうだった。