下り坂


私、どこに連れて行かれるのだろう。

もう、私の人生もここまでかな…。



そんなことを考えていると、

だんだん見慣れた風景に戻ってきた。


だいぶ歩いてたどり着いた先は、

古くて大きな木の家。

庭もすごく広くて池まである。



「ちょっと待ってろ」



そういって私はリビングらしき部屋の椅子に座らされた。


窓を見れば、塀の遠く先に海が見える。

これから私はここに住むんだ。


改めて、引っ越したんだという実感がわく。




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