下り坂


私はそのまま星が見たいといって、

コンビニの外で待つことにした。


東京では見えていた一番星が、

今ではどこにあるか分からない。



「そんなに星が珍しいか」


「えっ?!」



見とれすぎて気づかなかったが、

いつのまにか明日田君は私の隣に座っていた。



「うん。
私生まれたときから東京に居たから」



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