ヨットレース
いよいよスタートの一瞬を迎えました。　プ～という警笛と共に１００隻のヨットがスタートしました。
ところが、スタート警笛の後プ~･ﾌﾟ~プ～と警笛が３回鳴らしています。モーターボートが先頭を走るヨットの前に来て、全艇フライングのためリコールですとマイクで呼びかけています。　すなわちフライングしたヨットが多くて確認できないため、スタートが取り消されたのです。
フライング艇が確認できる程度の数であれば、スタートさせてフライング艇が在ることを知らせる長音の警笛を鳴らして警告します。　フライングしたかどうかは自分で判断して、決められたペナルティーを行ないます。　フライングペナルティーは、サタートラインにある黄色いブイを１周することになります。　今回のように全艇リコールの場合はスタートのやり直しとなり、３０分後に再スタートとなります。
我々Sea StyⅠの最初のスタートは、沢山のヨットと１番スタートを争った結果、スタートラインに着く前にラインから遠くへ追いやられてしまい、失敗スタートとになってしまったので、全艇リコールは救いの神です。
　１００艇近い数になると先頭スタートは、レースのプロでないと出来ない至難の業であるため、今度のスタートは２~３番スタートを目標に戦術を立て、ヨットの位置を調整してスタートラインに向かい、予定通り３番手でスタートを切ることが出来ました。
１００隻からのヨットのスタートは、青い海の上に三角の白い帆で作られた一大パノラマが展開され大変見ごたえが有ります。
取材用のヘリコプターが上空を旋回して我々の全乗組員に闘志がみなぎる一瞬です。　本当はスタートをした後にビールで乾杯したいところですが、スタート直後は周りに競争相手のヨットが接近しているため、少しでも前へ出る為に神経を張り詰めている必要があり乾杯している余裕などありません。
ヨットレースで感じることは、スタートで遅れると取り戻すのに大変時間がかかります。
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