Love Side 
「運命だと思わない?」

姫川さんは、あたしの目を見ながら熱っぽく語りだした。


「昨日、ひと目ぼれしたです。

 なんて、すらっと伸びた足なんだろうって。

 俺の靴を履かせたくてウズウズしてたら

 そしたら君が、ヒ-ル壊して転びそうになって。

 神様に感謝です。

 ホントに良く似合う、そのサンダル。」

ちょっと、あたしの足元を見る目つきが痛いです。




「あの、もしかして一目ぼれって、あたしの足に?」


「は、いや、もちろん足を含めたあなたにです。」



最近のあたしは素直に言葉を受け容れられない。

伝説のせいで、好意には裏がある様な気がして仕方ないのだ。

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