Love Side 
もう、男に振りまわされたくない。

昨日の優しい彼の行動に期待していたあたし。

でも、疲れた心は癒されるどころかもっと傷が深くなった気がする。

「ちょっと。」

後ろからぐっと腕を掴まれ振り向くと姫川だった。

追いかけてきたの?

振り向いたあたしの顔を見るなり目を丸くした姫川が、

「ごめん。

 そんな、泣くほどひどいこしたの?ごめん、、、」


泣く?あたし?

右手で頬を触ると涙で濡れていた。

あたしは思った以上に心が傷ついていたんだ。


「あなたのせいじゃない。気にしないでください。失礼します。」


自分でもコントロ-ルができない私の感情。

恋を意識するのが怖い。

さっさと立ち去りたかったのに、

腕を掴まれたまんまで


「あの、離してください。」


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