Love Side 
大学卒業したばかりの彼は子どもっぽくて新鮮だった。

彼は、約束の食事を

小さなかわいらしいビストロを予約していてくれた。


「ここ、学生には手が届かなくて、

 社会人になったらきっと誰かと来たいと思ってたんです。」


「わたしでよかったの?」


「はい、初めて夕食をご馳走になった、串枝さんにお礼で来て嬉しいです。」


あたしの事を好きなわけじゃあないのね?


ちょっとがっかりしたけど、


逆にちょっと安心して会話ができた。


彼は話し上手で聞き上手、


ところどころ冗談も入れながらあたしを楽しませようとしていた。


子どもっぽいなんて失礼だったな。


ちょっと反省した。




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