Love Side 
食事が終わって


もう一軒回ろうかと街を歩くうちに


あの人に会ってしまった。


「あ、広報の課長ですね。


 挨拶した方がいいですかね?」


何も知らない綾波は無邪気に言う。


「そうね、後で言われるより最初にあいさつした方がいいと思うわ。」


こんなところで会うなんて、しかも奥さんと一緒だ。


無邪気な笑顔で、綾波は声を掛ける、


「こんばんわ、課長。新入社員の綾奈美です。


 奥様とご一緒にお食事ですか?」


課長はちらっとあたしを見てから。



「ああ、君達もか?」


と問いかけてきた。


「はい、ぼくら食事が終わったので飲みにでも行こうかと思っています。」


この時課長がこんな事を言いださなかったら、


あたし達の関係は変わらずにいたのに。




「なら、一緒に飲まないか?」

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