Love Side 
「待って」


走り去ったあたしを追ってきた男


綾波春日


「何よ、未だ私に用なの?

もうあたしをほっといてよ

これ以上あたしをみじめにしないで。」



あたしは、春日に掴まれた腕を振り切ろうともせず、


その場に泣き崩れた。



「だから、俺の気持ちちゃんと聞いてよ。

 串枝さん俺は色んな事全部分かっていた上で

 あんたを引き受けるよ。」



「あたしが好き?」


首を横に振りながら



「ごめん正直にいうよ。俺には好きな奴がいる。

 でも、そいつとは何もないし、これからもない。

 それでも良ければ俺と付き合って

 萌香。」


何勝手に呼び方変えてんのよ。



「そんなの、駄目に決まってるじゃない。

あたしはもう未来のない恋はしたくないのよ。」



< 19 / 125 >

この作品をシェア

pagetop