Love Side 
帰り道、何気に

「終わったんだなあ。」

と呟く。

「すっきりしてるんじゃないの?」

と春日に言われ

「まあね、これで良かったと思ってる。」

春日が暫く黙ってから、

「俺の事もたまたまなの?」

と聞いて来るので、

繋いだ手をギュッと握って、

「馬鹿。」

と笑った。

「今夜泊りなよ。明日休みだし。」

あたしはまた、春日の手をギュッと握った


こんな平穏が来るって思っていなかった。

茶色のさらさらした髪を片手で持ち上げて、

ニッと笑った春日また愛しく見つめた。
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