Love Side 
夕方春日は帰ってきた。


「おかえり。」


「うん、ただいま。」


「春日が出張行ってたなんて知らなかった。何処行ってたの?」


「鹿児島、これみやげ。」


「何かな?あ、ストラップ。」


「この間取れかけてたから。」


「知ってたの?」


「うん、気に入った?」


桜貝細工を樹脂で閉じ込めたストラップ


春日が一生懸命選んでくれたんだと思うと凄くうれしかった。


「付けないの?」


「あ、うん付ける。」

「あ、新しいストラップ付けたんじゃないか。


 へえいいじゃない誰かにもらったの?」


「え、ああ、係長がくれたんだけど、でも取り替える。」


「いいよ変えなくて、そっちのがいいよ、萌香らしいよ。」


「取り替える、春日にもらったの付けたいから。」


「ふ~ん、どっちでもいいけど。」


「ねえ春日、あたしこの間言い過ぎた。ごめんなさい。


 おねがい、春日、春日がいなくちゃあたし駄目なのよ。」

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