Love Side 
涙?


春日はそのまま走り去っていった。



「もう、何なのよ、馬鹿。」


「いいの、帰しちゃって誤解してたみたいだよ?」



「ああ、もうあたし達きっと駄目かも知れません。」



「係長、巻き込んでしまってすみません。」


「いや、俺も家まで送ってすまん。下心なかったわけじゃないから。」


もう、修復なんてできない、、絶望的な状況に途方に暮れた。


春日が持ってきた忘れ物は、ストラップだった。


最後の繋がりが手の中で月明りを反射して小さく光っていた。

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