Love Side
「萌香の口から郁人の名前が出るまでは、
いや、その前から揺れてたのかもしれない。
会社に菜々美が来て来年この会社に入ることが内定していると聞いた時。
俺の中に動揺が生まれた。
萌香もそれに気が付いて郁人の話を出したんだよな。
最近よく、
菜々美と会ってる。
あの日。鹿児島から帰った日も、あいつに会ってた。
だから、お前が係長と何してたって文句なんか言えない。
やっぱり、俺はお前を幸せにはできないみたいだ。
俺はお前を手放さなきゃだよな?」