Love Side 
今まで振られたことがないあたし。

振られる程のめり込んだ相手もいない



割り切って付き合う事はあっても、可能性のない恋愛なんてしない。


春日から求めてきた恋愛。


幸せになりたいと掴んだその手に未来が少し見えた気がしたのに。


春日と別れた後再び会社に戻ってきた。


バッグも着替えも全て置いたままだった。


「あ、係長。」

「ああ、良かった。携帯置きっぱなしだったから、

間にあったか?」


「はい、いえ、間に合いませんでした。」


「そうか、無理に残業させてしまった、俺のせいだ。」

「そうですよ。おかげで彼に振られちゃいました。

もう、戻れないみたいです。もう、、、」

ハラハラと涙がこぼれていく、

春日の前で泣けなかったくせに


あたしは馬鹿だ。





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