Love Side 
7時、あたしは近くのコンビニに来ている。

「お待たせしてしまいました、係長。」

「串枝さん。」

川崎係長は、手に持った雑誌を売り場に戻しながら微笑んだ。

「こんなところにお呼び立てしちゃってすみません。

 とっさにいい場所思い付かなくて?」


係長から外で会えないかと連絡があり、


私はとっさにこのコンビニを指定してしまった。


春日との思い出があちこちに残りすぎていて他に場所が思い付かなかった。


「食事でも行かないか?この間のレストラン予約入れてみたんだけど?」

「あ、はい、でも、、」

「ご馳走させてくれないかな?」


いつも遠慮がちな川崎係長がぐっとあたしの腕を掴んだ。

「駄目ですか?」

< 91 / 125 >

この作品をシェア

pagetop