アタシが守ってあげるからね。
「こえ〜。病み上がりとは思えねぇよ。」

風邪じゃないから仕様がないでしょ!

本当のことを言いたくなる。

アタシは正直者。
嘘つきじゃない。けど、本当のことを言う勇気がなかった。

ポンッ
叩かれたような。
後ろを振り替える。
由宇夜がいた。

例えてみると、犬に甘噛みされたような痛さ。

「はよ。風邪は大丈夫そだな?さっき蹴り入れてたし。」

「見てたんだ。」

3秒程見つめ合う。
先に目を反らしたのは

アタシ
だった。

涙が出そうになるのをグッとおさえる。


やっぱり好き。

好き 好き 好き
好きで好きでイッパイなのに

アンタは…?

彼女が…
いるんだよね。
< 13 / 18 >

この作品をシェア

pagetop