アタシが守ってあげるからね。
コテン。
アタシは由宇夜の膝の上で夢をみた。
よく覚えてないんだけど
すごくすごく
優しい夢だった。ような気がする…
でも、由宇夜が出てきたのは確かだった。

アタシも由宇夜も
笑っていた。
ニッコリと。


「望羽。の〜ぞはッ!!チュゥするぞ。」

ほらね。

また優しい声で話し掛けてくれる。幸せな瞬間だった。

「おい!」

ガンッ!

「痛いよ!!」

お腹を思い切り蹴られた。

「おい。ざけんなよ?」

アタシは“やめなきゃ”て思いながらもキレていた。

寝起きはやばい。
「…は〜、やぁぁ!!!」

空手の技をかけていた。

またやっちゃった。

ここは、開き直るしかないな。
と、確信した。

「ごっめん。ムカつくから技かけちゃったぁ」

極上の笑顔で。
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