アタシが守ってあげるからね。
「ハハハハッフハッ!」

由宇夜も笑ってくれた。

「戻ろうぜ?」

由宇夜はアタシの袖を引っ張った。

ズテッ
段に引っ掛かりこけてしまった。

「ここにドジがいる〜!ハハハハ!」

「っるさいよ!もう!」

教室に入ると皆が騒めく。
予想はしていたが、やっぱり恥ずかしい。

「罰として黒板消せ〜。坂間。」 と先生。

台を持って来て乗った。
それでも背伸びをしないと消せなかった。

消し終わり、台から降りようとしたとき。

ズダダッ
台から落ちてしまった。

「ドジだぁ」

みんなが口をそろえて言う。

由宇夜がいらない事を言った。

「こいつ、さっきもコケたんだぜ?」

「いらないこと言うなッ!」


その日からだった。
アタシに“ドジ”という新しいあだ名がついたのは。
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