蒼穹の誘惑
「これ以上いたら、私また何かしそうだし、帰る、わ……」

「----何をすると?」

高宮は揚げ足を取ったように切り替えし、みずきの手を離さない。

「何って……とにかく、かえ……っ」

高宮はみずきの言葉を最後まで聞き終わらないうちに、身体を引き寄せ、その唇を塞いだ。

「んん…ちょ、たか……」

「黙れ……」

離された唇から発せられた言葉は低く響き、反論しようとるすみずきの唇を再度塞ぐ。

身体が燃え上がるように一気に熱くなる。

先程のキスが蘇り、みずきは縋るように高宮のシャツにしがみつく。

急速に深くなる口付けが、我慢の限界だと、互いに求め合っているようだ。



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