蒼穹の誘惑
(1)
カーテンの隙間から朝日が差し込み、頭の上から子供の甲高い声が聞えてくる。
テレビでもつけたまま寝てしまったのだろうか、と寝ぼけながらみずきはリモコンを探そうと手を頭上に伸ばす。
「蒼冴、起きろよ~ママが来るだろ?」
(うるさいなぁ……誰?)
「おい、みずき!何で蒼冴と寝てんだよ?早く起きろよ?」
その声にパチっと目が覚める。
この状況はあまり良くない。みずきは回らない頭で必死に考えるが、毛布を首元まで引っぱり上げることしかできない。
隣で気だるそうに瞼を上げる部屋の主は、みずきと達也を視界に捕らえても驚いた顔ひとつしない。
年甲斐もなく処女のように毛布に包まって隠れている自分がバカらしくなる。
カーテンの隙間から朝日が差し込み、頭の上から子供の甲高い声が聞えてくる。
テレビでもつけたまま寝てしまったのだろうか、と寝ぼけながらみずきはリモコンを探そうと手を頭上に伸ばす。
「蒼冴、起きろよ~ママが来るだろ?」
(うるさいなぁ……誰?)
「おい、みずき!何で蒼冴と寝てんだよ?早く起きろよ?」
その声にパチっと目が覚める。
この状況はあまり良くない。みずきは回らない頭で必死に考えるが、毛布を首元まで引っぱり上げることしかできない。
隣で気だるそうに瞼を上げる部屋の主は、みずきと達也を視界に捕らえても驚いた顔ひとつしない。
年甲斐もなく処女のように毛布に包まって隠れている自分がバカらしくなる。