蒼穹の誘惑
(1)
肌寒さに、何か着るものがないか手を伸ばそうとしたとき、全身に差すような痛みが走り、みずきは目を覚ました。
ぼんやりとした視界に見えるのは見慣れないログハウスの天井。
身体を起こそうとして、初めて自分が手足を拘束されていることに気付いた。
頭が割れるように痛く、吐き気がひどい。目を開けているのが辛く、再度重い瞼を閉じる。
朦朧としそうな意識の中、みずきは頭の中を懸命に整理した。
(夢ではなかった……)
大きく深呼吸し、できるかぎり酸素をとりこむ。
少しでも身体を動かせば、激痛が走るが、そのお陰で意識は手放さずにすんだ。
徐々に、浅野をホテルのエントランスで車に乗せてからの記憶が、脳裏に蘇る。
肌寒さに、何か着るものがないか手を伸ばそうとしたとき、全身に差すような痛みが走り、みずきは目を覚ました。
ぼんやりとした視界に見えるのは見慣れないログハウスの天井。
身体を起こそうとして、初めて自分が手足を拘束されていることに気付いた。
頭が割れるように痛く、吐き気がひどい。目を開けているのが辛く、再度重い瞼を閉じる。
朦朧としそうな意識の中、みずきは頭の中を懸命に整理した。
(夢ではなかった……)
大きく深呼吸し、できるかぎり酸素をとりこむ。
少しでも身体を動かせば、激痛が走るが、そのお陰で意識は手放さずにすんだ。
徐々に、浅野をホテルのエントランスで車に乗せてからの記憶が、脳裏に蘇る。