蒼穹の誘惑
ホテル最上階のフレンチレストランの個室では浅野が既に待っていた。
「申し訳ありません、お待たせして」
支配人に案内されたみずきは、微笑を称え一礼する。
ホテルの三ツ星レストランの個室とあれば、その壁面を飾る装飾品も誂られた調度品も最高ランクのものばかり。だが、その部屋の中央にみずきが立てば、何物にも勝る輝きを放つ。
慌てて席を立った浅野は挨拶も忘れ、呆然としてみずきの美しさに見入った。
彼女は男性が自分を見て最初に見せるこの反応にいつも快感を覚えた。言葉を失い、瞳孔を開いたまま呆然とみずきの魅力にとらわれていく瞬間がたまらなく心地よいのだ。
今まで出会った全ての男は皆一様な反応を示し、みずきを喜ばせた。
たった一名高宮をのぞいては……
「浅野さん?」
「あ、あぁ、申し訳ありません……僕も今着いたばかりですから。どうぞ……」
頬を赤らめ少し少年らしさが残る笑顔を向けるこの男の顔もまた、美術品のように美しい。二人が並べば、まさしく理想のカップルだ。
「申し訳ありません、お待たせして」
支配人に案内されたみずきは、微笑を称え一礼する。
ホテルの三ツ星レストランの個室とあれば、その壁面を飾る装飾品も誂られた調度品も最高ランクのものばかり。だが、その部屋の中央にみずきが立てば、何物にも勝る輝きを放つ。
慌てて席を立った浅野は挨拶も忘れ、呆然としてみずきの美しさに見入った。
彼女は男性が自分を見て最初に見せるこの反応にいつも快感を覚えた。言葉を失い、瞳孔を開いたまま呆然とみずきの魅力にとらわれていく瞬間がたまらなく心地よいのだ。
今まで出会った全ての男は皆一様な反応を示し、みずきを喜ばせた。
たった一名高宮をのぞいては……
「浅野さん?」
「あ、あぁ、申し訳ありません……僕も今着いたばかりですから。どうぞ……」
頬を赤らめ少し少年らしさが残る笑顔を向けるこの男の顔もまた、美術品のように美しい。二人が並べば、まさしく理想のカップルだ。