幼き神は涙さえ演じて

 ニコリと笑み、クラウドは茶神の元へ向かった。

 「帰りますよ」

 「アップルパイが食べたい」

 「夕食はどうなるのです?あなた残すでしょう?」

 「じゃ、じゃぁ、夕食をアップルパイにするのは、ど、どうです?」
 
 「キースさんは黙っていてください」

 「…はい」

 マリーの前を横切り、三人は立ち去った。

 「マリー、またね」

 「はい。サガミくん。また」

 手を振り、茶神がマリーに笑いかける。

 
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