幼き神は涙さえ演じて

 そこでふと、少年の金の瞳が青年に向けられた。

 机に置いていた書類を取り上げ、平然と

 「ゴミを持ち込むな」

 青年をゴミ扱いした。

 「いえ。その者は…あなたに話があるそうです」

 壁から額を離し、店員も青年を見た。

 「ゴミ風情が生意気な。破棄だ」

 「いえ。聞いていただきます。あなたはもう少し他人の話を聞くべきだ」

 
 「“道化の死屍”クラウン風情が生意気だね」

 書類から目を離さず少年は含み笑いを浮かべた。

 
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