幼き神は涙さえ演じて

 「…ごめんね。サガミくん。だけど、私耐えられなかった…祈っても願っても、誰一人救われない世界の現実に…汚い世界で生きたくなかったの…ごめんね、」

 マリーは笑っていた。

  「ナゼ、僕を救うために祈ったマリーは、自分のためには祈らないっ」

 茶神の頬を涙が伝った。

 「サガミくんが思うほど、私出来た人間じゃないわ」

 茶神の頬を流れる涙を拭い、マリーは笑っていた。

 「もう疲れたの。願っても祈っても幸せになんてなれないんだもの」

 
 
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