転校生は芸能人!?
「あの…何か…」
あたしが社長室に入ってから
10分くらい経ったくらいなのに
社長は、あたしたちに紅茶を渡してから
ずっとあたしの全身を見てる。
「いや、マネージャーには勿体ないと思ってね^^」
はぁ!?
ただのエロ親父じゃん。
めっちゃニヤニヤしてんだけど…。
「ふっ」
あたしが、キョロキョロしてたのが面白かったのか
隣に座ってるダサ男くんが笑った。
「何よ」
あたしが、食ってかかると
ダサ男くんは「別に?」と言いながら
また、クスクス笑い出した。
「芸能人でも良いと思うけど…」
「……」
あたしは、この陰気臭い親父…いや、社長をシカトするコトに決めた。
すると、その雰囲気に気付いたのか
マネージャーが社長に話を進めるように言った。
「じゃあ、これ君にあげる」
社長がそう言って差し出して来たのは
分厚く纏めた紙
ちょっと小さな箱
それと、多分スケジュール帳
「その箱を開けてみて?」
「?」
あたしは、恐る恐る箱を開けたら
中には、薄ピンクの携帯が入ってた。
「……これ…」
「これは、仕事用だよ」
仕事用らしい携帯は社長とダサ男とマネージャーのアドレスが既に入ってた。