哀、ひとつ
01 逢






 桜舞う、この季節







 風に揺れる桜の花びらは

 あたしの入学を祝っているかのよう




 心が躍る







 そんなことは、あたしには生まれない






 ただ

 切ない




 そこはかとなく、切ない



 


 美しく

 それゆえに儚く見える桜だから人々に愛されるのかもしれない











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