魔王
「先生、それで質問なんですけど先生の髪型ってどう表現すればいいですか?長さは少し長めかなと思うんですが、なんか毎日違う気がして」
「知るか毎日適当だそんなもん、魔王っぽくしときゃあ似るんじゃねーの!?」
「あ、投げやりだ投げやり」
「しかも自分で魔王っぽいって認めましたよね」
「ああもう席戻れや!教科書の問題を解くこと!訳わからん問題が出てきたら俺を呼ぶ!2回も言わせんなこんな事」
悠楽が語尾を強めにそう言うと、生徒たちは「はーい」とやる気無く返事をして席に戻って行った。
悠楽自身も、ため息をつきながら教卓の方へ歩いて行く。
(たく…なんでこんな奴らばっかり集まっちまったかな…)
思いながらクラス全体を見渡す。
すると「先生、ちょっと来て下さい」と、声が上がった。
「ちょっと待ってろ尾関」
悠楽はそう言うと一番後ろの席にいる彼、尾関 一郎(おぜき いちろう)の所へ歩いていく。
勉強はクラス、いや学年でトップの秀才だが例に漏れず変人で、同級生に対しても何故か常に敬語で話す。
「先生、(3)の答えが二つ出てしまって…どっちだと思います?」
「知るか毎日適当だそんなもん、魔王っぽくしときゃあ似るんじゃねーの!?」
「あ、投げやりだ投げやり」
「しかも自分で魔王っぽいって認めましたよね」
「ああもう席戻れや!教科書の問題を解くこと!訳わからん問題が出てきたら俺を呼ぶ!2回も言わせんなこんな事」
悠楽が語尾を強めにそう言うと、生徒たちは「はーい」とやる気無く返事をして席に戻って行った。
悠楽自身も、ため息をつきながら教卓の方へ歩いて行く。
(たく…なんでこんな奴らばっかり集まっちまったかな…)
思いながらクラス全体を見渡す。
すると「先生、ちょっと来て下さい」と、声が上がった。
「ちょっと待ってろ尾関」
悠楽はそう言うと一番後ろの席にいる彼、尾関 一郎(おぜき いちろう)の所へ歩いていく。
勉強はクラス、いや学年でトップの秀才だが例に漏れず変人で、同級生に対しても何故か常に敬語で話す。
「先生、(3)の答えが二つ出てしまって…どっちだと思います?」