魔王
数歩進むとーー、探すまでもなく答えは見つかった。
廊下に佇む大きな鉢植えの裏側。
隠れているつもりなのだろうが…甘かった。
「ちょっと見えてる、息が聞こえてる、普通に脇に鞄置いてある。…それで隠れたつもりなら、お前は一回幼稚園でかくれんぼを学び直せ」
「隠れてなんかいません!見つからないように盗み聞きしてただけス!」
「大変正直で結構」
見つかったと見るや、鉢植えの裏から顔を出したのは玲二だった。
相変わらずの天然っぷりである。
「なんでそんな所にいるんだ、部活はどうした?」
「実は今日、熱が37.8℃あってもう流石に気持ち悪くなってきたんで上がらせてもらいました。ここには、教科書忘れたの取りに来たんス」
「全然そうは見えなかったけどな…っていうか学校休めよ」
「皆勤狙いス!」
「ああ…そう。ぶっ倒れない程度に頑張ってね」
どんな突っ込みも素で返されてしまう。
相手をする方は相当疲れるだろう。
廊下に佇む大きな鉢植えの裏側。
隠れているつもりなのだろうが…甘かった。
「ちょっと見えてる、息が聞こえてる、普通に脇に鞄置いてある。…それで隠れたつもりなら、お前は一回幼稚園でかくれんぼを学び直せ」
「隠れてなんかいません!見つからないように盗み聞きしてただけス!」
「大変正直で結構」
見つかったと見るや、鉢植えの裏から顔を出したのは玲二だった。
相変わらずの天然っぷりである。
「なんでそんな所にいるんだ、部活はどうした?」
「実は今日、熱が37.8℃あってもう流石に気持ち悪くなってきたんで上がらせてもらいました。ここには、教科書忘れたの取りに来たんス」
「全然そうは見えなかったけどな…っていうか学校休めよ」
「皆勤狙いス!」
「ああ…そう。ぶっ倒れない程度に頑張ってね」
どんな突っ込みも素で返されてしまう。
相手をする方は相当疲れるだろう。