魔王
きびすを返し、職員室へ戻ろうとした悠楽だが…、一歩踏み出した所ではたと動きを止めた。
2、3秒静止していたが、何か重い表情で玲二に向き直る。
「お前…盗み聞きしてたんだよな?」
「え、まあ…そスけど。あー…魔が差したっていうかなんていうか…えと…」
悠楽の真剣な顔を見て怒られると思い、玲二は必死でしどろもどろの言い訳を考える。
が。
「ああ、怒らないから安心しろよ。…いつもだったら怒ってたがな」
「あはっ!?マジすか。運が良かったんだか…。…悪かったんだか…」
「…やっぱ聞こえてたか…」
ため息をつきながら頭に手をやる。
最近、その仕草をする頻度が異様に高い。
最早癖と呼んでも納得がいくだろう。
2、3秒静止していたが、何か重い表情で玲二に向き直る。
「お前…盗み聞きしてたんだよな?」
「え、まあ…そスけど。あー…魔が差したっていうかなんていうか…えと…」
悠楽の真剣な顔を見て怒られると思い、玲二は必死でしどろもどろの言い訳を考える。
が。
「ああ、怒らないから安心しろよ。…いつもだったら怒ってたがな」
「あはっ!?マジすか。運が良かったんだか…。…悪かったんだか…」
「…やっぱ聞こえてたか…」
ため息をつきながら頭に手をやる。
最近、その仕草をする頻度が異様に高い。
最早癖と呼んでも納得がいくだろう。