道化師と菫の花/GIADOOLⅣ

「とりあえず、三日後には目的地に着く。キラには俺から連絡をしておく・・・。」


 あいつかよ・・・。


「皐月は、作業用装備のままやで・・・。」


 それで、一戦交えるなんて死に行くようなものだ。


「そのために花屋がいるんだろう?」


 ・・・・・・・・キリトかよ・・・。


「頼りきりやな・・・。」


 俺にキラにキリト・・・。


 まさにオールスターだ・・・。


「軍を相手にするんだぜ・・・。それぐらい、必要だろう?」


 今度の相手は、小さな研究施設でもない。


 ましてや、暴走した人工知能のギア・ドールではない。


 正真正銘の軍隊・・・。


 助けが多すぎるなんてことはない。


「高い、ツケやな・・・。」


 正直な言葉。


 軍なんて、正直かかわりたい相手ではない。


 オマエのことさえなければ、ワザワザこんなケンカ買ったりはしなかったぞ。


 きっちり、その仮は返せ・・・。


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