今日から家政婦!
「・・・。」



「!!」




「かりんじゃん!どーした?」




ほらね、こんなでっかい家住んでんのに
軽い奴なんだよ。



普通なら、キチッとした奴がこんな家に
すむはずだよね。




「かりん?」




はぁ。緊張してたあたしが馬鹿みたい。




「あのさぁ、家ちょーだい」




・・・・あっ間違えた。


何言ってんだ、自分。


行き成り家ちょーだいって
自分でいって、ウケル。




「いいけど、どした?」




・・・えぇ!!いいのかよっ




「アパート、無くなった、から」






何か恥ずかしっ。




「・・・そうか、あぁ愛しのかりんが困ってるのか」




・・・。

こーゆーのは無視。




「家、なんて、あるわけないよねハハッ」




乾いた笑いをこぼす。




あっ、親戚の人の名前は

前園 拓也(マエゾノ タクヤ)

かなりのイケメン。


そして23歳。

23歳でこんな豪邸とか、せこすぎ。




あっ、あたしまだ名前しか言ってなかったよね。




高校2年、17歳。

身長は161㎝

ほかには・・・
12月24日生まれ。


すごいでしょ?


顔とかは、全部拓に聞いてね。




「そんな悲しい顔すんなよ。俺がついててあげるから。
あっそれは無理だ、御免」




えっ、まだその話してたの?
そんなんだったら時代遅れるよ。

てか何1人で無理だとか御免とか
言ってんだよ。



「もういいよ。でさ、1つ聞いていい?」




「ゴメンなぁ、力になってやれなくて。で、何だ?」




「あたしってどんな人?」




「・・・は?」




「だーかーら、あたしってどんな人?」




「そーだなぁ、印象は美人で可愛い、かな。
腰下まである長い髪、パッチリで大きな目。
スラッとした身長。透き通るような声。

そして今にもうばいたいピンクの唇、ぐらいかな?」




「///」




「あっ、かりんもしかして照れてる?
かわいいなぁ」




・・・照れるどころじゃないよ。
恥ずかしいよ。




「ホント、お世辞上手だね」




「フフッ顔赤くなってる、あとお世辞じゃないよ」




///




「家、のこと心配してくれてありがとね
じゃ、帰るね!バイバイ」




「・・・ちょっと待って」




ドアノブに手をかけたとき拓が声を出した。




「なぁ、かりんって家事得意か?」




火事?家事?




「火、付けるのは苦手だけど、洗濯とか
料理とかは得意だよ

1人暮らしだし」




「おいおい、火事じゃねーよ、
家事得意なら、家政婦の仕事やってみないか?」




家政婦?こんなろくに敬語も話せないあたしが?




ふつうに無理。

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