片翼の天使
結局あたしはショップをブラブラ冷やかしたあと早々とフードコートにいた。
今日の出費は最小限に抑えなければいけない。
あったかいコーヒーを飲みながら子どものように足をブラブラさせる。

「カナちゃんお腹ちゅきまちたか~?」
「うん。超お腹すいた。お寿司食べたい」
「調子乗んな」

馬鹿みたいなこと言い合ってケラケラ笑う。
おばさんたちがジロジロ見てるけど周りの目なんか気にしない。
あたし達はそうやって生きてきた。

そう。
高校生くらいのガキの頃からずっと。
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