片翼の天使
「全てお断りするわ。そこまでしてもらわなくても結構よ」
「100万欲しくないのか?」

最…低…!!
人の足元見やがって!
それにあたしは…
あたし…は…

悔しくて口唇を噛みしめる。
タクヤはふっと笑った。

「しょうがねぇから月1だけにしてやる」
「本当!?」
「但し相手は選べよ」

訳分かんない男。
正直月100万あれば余裕で生活できる。
でもあたしにとっては金よりも寝床の方が大事なんだ。

「交渉成立だな」
「…サド」

小声で呟いた筈だったのにじろりと見られる。
あたしは慌ててバスルームに逃げ込んだ。
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