タロット☆マジック【完】
しばらくして、雪ちゃんが口を開いた。
「……何かあった?」
図星すぎて、私の目が泳ぐ。
「エッ? イヤ、トクニナニモ……」
「……嘘。棒読みのくせに」
真っ直ぐな瞳の雪ちゃんに私は固まった。
黙る私を見て、雪ちゃんは呆れたように笑う。
「ばーか。諦めた目してさ……私の知ってる凜子は、そんな目しなかった」
「………そんな目をしてる?」
皆に聞くと、コクリと頷いた。
そっか……迷惑かけちゃったかな。
「……ごめんね、雪ちゃん」
シン……と静かな部室。
そんな中、雪ちゃんが口を開いた。