タロット☆マジック【完】

「ばっかじゃないの？　謝るんなら、私が何も言えなくなるくらいなことしてよ」




「え……ゆ、雪ちゃん？　何言ってるの？」




困惑する私の頬をつねる。




「わ！　う、えっ？」




「いつものアホで間抜けでドジな、リンゴ馬鹿になって、私を笑わせてよ」




「え？？　え？？？」




目を見開く私の頬を雪ちゃんが離した。




「……そんなあんたに、……まあ、…うん。……た、助けられたし」




顔を赤くして言う雪ちゃんに、私は目を点にさせた。




……ツンデレ？




あ、ヤバい……口元が緩む。




「……わ、笑うな馬鹿！！」




「ゆ、雪ちゃん……」




……って、いけない。感動して、肝心なことを忘れてた。




「……ゴホン。私、頑張って来るね！　行ってきまーす！」