タロット☆マジック【完】
私は校長先生の居る所に向かって走り出した。
冬馬くんの所為で廃部?
そんな考え、私が変えるんだから!
―― ガラガラッ
校長先生が目を丸くして私を見る。
「先生! 私、廃部は嫌です! リンゴ食べるの我慢します! だから、廃部だけは……!」
土下座をする私に、校長先生は驚きを隠せない様子。
後からみんなが来る気配がした。
「り、凜子!? お前、なにやってんの?」
ライチちゃんが驚きの声を上げる。
占い部のみんなが驚く中、1人だけは落ち着いていた。
「……ふぅん……廃部とか聞こえたけど……占い部を廃部にするんですか?」
雪ちゃんの冷たい声が校長室に響く。
……あれ? 今、冬だったっけ……?