タロット☆マジック【完】
「……別に。あんたのだけどさ」
そう言って蓮斗を見れば、赤い顔でそわそわしている。
……バーカ。精々うろたえてろ、ヘタレ。
「本当! 用意してくれたんだぁー!」
嬉しそうに笑ってから、凜子は欠伸した。
「雪ちゃん……眠い」
「寝ればいいじゃん」
私がそう言えば、凜子は近くの椅子に座って机に突っ伏した。
蓮斗は隣に座ってきた凜子を見て、顔を赤くした。
……ほっとこう。
私は再び窓の外を見た。
凜子が来る前と同じ、静かな部室なのに。
何故か、居心地がいいのは……凜子が居るからかな。
〝月〟 逆位置
『不安の解消』
Fin