タロット☆マジック【完】
蓮斗くんは、雪ちゃんのその言葉に、顔をさらに赤くさせた。
「……――~~っば、バカヤロー! 雪の、バカヤロォォォォ!!」
蓮斗くんが、半泣きで去って行く。
雪ちゃんは、楽しそうに笑いながら呟いた。
「勇気も根性も無い男。だからこそ、」
タロットカードを見ながら、雪ちゃんは続けた。
「……反応が面白いと思わない? 凜子。」
「えっ……いや、私は雪ちゃんの考え方は……分からない、かなぁ……。」
からかって反応が、面白いってのは……
……ん?
「分かるかも……。」
「は?」
「ね、雪ちゃん。手紙読んで?」
その言葉に、雪ちゃんが一瞬……固まった。
瞳に、動揺の色が浮かぶ。