タロット☆マジック【完】
「よ、読まないし。」
「嘘つき~。本当は、読みたくて仕方が無いんでしょ?」
雪ちゃんが、困ったような照れたような顔をしている。
新鮮な、その姿に私は、思わず顔が緩む。
雪ちゃんってば、可愛いなぁ……。
意外と乙女だし。
「笑うな、バカ凜子!」
笑ってる私を見た雪ちゃんは、顔を赤くしながら去って行く。
私は、部室に1人……残されてしまった。
「……え? 2人とも、どうしたの?」
可愛くって頭がいい雪ちゃんと
女子に意外と人気で、運動神経バツグンの蓮斗くん。
私の好きな2人は、顔を赤くして去って行きました。
ちょ、ちょっと待って!
「2人とも~! 私、勇気を出して渡したんだよ~!」
〝力〟 正位置
『勇気』