タロット☆マジック【完】
「じゃあ、はいコレ!」
凜子に、満面の笑顔で言われる。
……まだ甘いな、私も。
「……分かったよ。」
抵抗しても、無駄だしね……。
そう思った私は、渡された服を受け取る。
制服の上から着れるのか……。
まあ、そうじゃなかったら、突き返すけど。
着替えるの面倒だし。
「私は、タロットカードの『愚者』をイメージした服!」
「ピッタリだね。」
私がそう言うと、蓮斗が冗談っぽく「そうだな~。」と言った。
「そ、そこは否定して!!」
愚か者の凜子に、ピッタリだから大丈夫じゃん。
なんて思ってると、凜子がサッと服を取り出した。