タロット☆マジック【完】
「愛だの恋だの、LOVEだの……私は一番嫌い。」
見るのは、面白いけどね。
と、心の中で付け加える。
「何で、嫌いなの?」
「面倒臭い。」
私が即答でそう言うと、凜子が笑った。
「あははっ! 雪ちゃんってば、またそれ。良いと思うけどなぁ……。」
「……将来、決まってるもんね。」
何が? と言う凜子に、冷ややかな目を向ける。
……無自覚って、恐ろしいよね……。
鈍感すぎる。
蓮斗、ドンマイ……。
なんて思った瞬間、
「あぁーーーーーっ!!」
「……何。」
冷静に聞いたけど、ホントはかなりビックリしていた。
「調理部のアップルパイ……食べ損ねた……! わ、私としたことが……。」
「……あ、そ。」
占い部の鈍感バカ凜子以外は、みんな楽しめた文化祭だった。
〝審判〟 逆位置
『後悔』