タロット☆マジック【完】
「うん。みんな、お腹壊したらしいです……。」
……は?
私は思わず、眉を寄せた。
部員全員がお腹壊す?
少人数だっけ、科学部……。
「何人?」
私が聞くと、田中先輩は笑顔で答えた。
「6人だよ! ……でも、それがどうかしたんですか?」
この、わんころの言葉に、
全員仮病じゃないの? ……と、思ったのは、きっと私だけじゃない。
「まあ、いい……。」
ライチは、気を取り直したようにそう言って、田中先輩を見た。
「おい、健太。自分の事を『ジョセフィーヌ』とか言いやがる女、ここに居るだろ?」
ライチの目が、鋭い。
まるで、コンビニの前に居るヤンキーか何かだ。