タロット☆マジック【完】
戦車 逆位置
*Rento*side
「ジョセフィーヌって、誰だったのかなぁ?」
凜子はそう言いながら、トランプをめくる。
顔をしかめたところを見ると、いい結果じゃなさそうだ。
「まーな……。正体は、ライチしか知らねぇけど……。」
俺と凜子は、ライチを見てため息を吐いた。
ピリピリしている様子のライチ。
あの日から、怒りを心の中にため込んでいるためか……。
目にも見えるほどの、怒り。
……一瞬で、丸焼きだな。
「ジョセ……フィー、ヌ……?」
ライチの目が、赤く光った。(ように見えた)
ライチが手に持っていた鉛筆は、粉々に砕け散った。
俺と凜子は、その様子を茫然と見つめていた。
「………………。」