タロット☆マジック【完】





俺は、その言葉を聞いて、やっと今の状況を理解した。




一言で、この状況を表すと……「ヤバイ」だろう。




ライチが、獲物を見つけた化け物に見えたのは、許してほしい……。




「ちょっ、展開早すぎだし!! しかも、雪ちゃんが睨んでるんですけどっ!」





凜子の言葉に、目をギラギラさせたライチと、




余裕そうに微笑むジョセフィーヌと名乗った、得体の知れない女が、同時に止まって雪を見た。




俺も、つられて雪を見る。




雪は、男子に好評な長い脚を組んで、ゾォッとしてしまような雰囲気で俺たちを見ていた。




「……いや? 大丈夫。あとで、じ~っくり呪い殺してあげる。」




『にこぉっ』と言う効果音が付きそうな笑顔。




台詞と合ってないだけに、恐ろしい。




この部室に居るみんなが、その雪の行動に固まった。




すると、ジョセフィーヌだけは、頬を膨らませた。




周りの男子は、こんなので「可愛い」だの言ってしまうのだろうか……。




「むぅーっ! ジョセフィーヌの敵!」




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