タロット☆マジック【完】
「普通、命が助かってよかったって、まず思うでしょ。」
「えっ? リンゴが生きてて、よかったけど……。」
雪ちゃんは、ため息を吐いた。
「〝死神〟の正位置……死の予兆。」
「……え。」
「……ま、私の占いは、まだまだ未熟だった……って、事でしょう?」
「そ……なの?」
よく分からないけど……
とりあえず、運が良かったんだね、私っ!
おみくじ、大凶しか引いてないけど……。
「……ねえ、一緒に部活を入らない?」
「えぇっ? ぶ、部活っ?」
「名前はー……占い部。私、凜子と仲良くしたいし。」
そう言って笑った雪ちゃんの笑顔は、見た目の印象と全く違って。
悪戯っ子みたいな笑顔で、驚いた。
「うん! もう、友達だよね、私たち。」
「……え、そうなの? 私が、このバカと……?」
雪ちゃんが、私を見ながらそう言った。
「雪ちゃん、毒舌! ひっどぉ~~いっ!」