タロット☆マジック【完】
ここで、鈍感娘の凜子が、俺を見て首を傾げた。
「あれ? 耳が赤「い、言うなっ! それ以上は、言わないでくれ~~っ!」
俺は、膝で顔を隠すように、しゃがんだ。
意識すると、もっと顔が赤くなる……。
俺は、顔を上げて、元凶のジョセフィーヌを中心に、からかってくる女3人を見た。
「お前ら3人、女でも容赦しないからなっ! からかうなよっ!」
俺のその言葉に、3人は顔を見合わせた。
「え? からかった? 手伝ったつもりだったぞ?」
そんなことを言いやがるライチ。
「右に同じ。」
雪は、そう言って怪しく微笑む。
「私もですわ。」
ジョセフィーヌ……お前は、目が泳いでるんだよ……。
「嘘を吐くな、嘘を! 嘘は……泥棒の元なんだぞぉぉぉっ!」
俺の声が合図のように、3人は俺から逃げていく。
俺は、その3人を追いかけた。
「えっ、追いかけっこ? ず、ずる~い! 私も混ぜてよーっ!」
凜子のそんな言葉に、なんかどーでも良くなってきた。
「混ざれよ、凜子!」
これは、結果オーライ……なのか?
〝戦車〟 逆位置
『暴走』