タロット☆マジック【完】
そんな俺に、こんな時に限って気が付く凜子。
「どうしたの? 蓮斗くん。顔赤いけど……?」
少しヒンヤリとした手が、俺の額に触れた。
全身が、炎みたいに熱い。
「……――ッ! き、気のせいに決まってんだろ?」
俺は心を落ち着かせるために、窓を開けた。
風が、俺の熱い顔を冷やしてくれる。
……た、助かった……死ぬかと思ったぞ。
「……よしっ! 凜子、部活しようぜ。」
気持ちを切り替えて、凜子にそう言う。
凜子は、そんな俺をぽけーっとした顔で見てから、呟いた。
「……何もすることないや。」
その言葉に俺は、ずっこけそうになる。
「じゃあ、どうするんだ?」
そう聞いたものの、俺はもう終わりじゃないかと思った。